截金と普賢菩薩像
一昨日、上野の東京国立博物館で
国宝展のプレビューに参加させていただきました。

台風一過の暑いほどのよいお天気の下、
妙齢のご婦人方や
海外の方々の多さにいささか尻込みしながら(入館は長蛇の列)、
このところ語ることの多い
国宝「普賢菩薩像」を堪能してきました。

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好きです、やっぱり。菩薩さまはおだやかなお顔だし、
白像は愛らしくてチャーミング。

目をこらしてみたけれど、肝心の截金の金は
あまりよく見えないのが残念。
でも確かに残っている。
このところ、截金関連でいろんなところに
その話をコメントしたから、どうしても
この目で確認しておきたかった。

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上は和楽の国宝アンケート、
下はサライの日本の技の連載です。
明日のNHKラジオでもちょっぴりこのお話し
しようかな。。。。と思っています。

結城昌子

サントミューゼ
今日、長野県上田市の
交流文化芸術センター・市立美術館が
サントミューゼという愛称で開館しました。

ここは音楽ホールと美術館がひとつの敷地におさまり、他にもスタジオや会議室、和室や市民ギャラリー、子どもアトリエまで完備していて、それらが直径100mの芝生の広場を半周する交流プロムナードでつながっているというスケールの大きい施設です。

私は施設等運営管理計画美術館検討委員のひとりとして
計画検討に参加しました。

開館の式典後、設計された柳澤孝彦先生
(東京都現代美術館等の作品がある)が
私につきっきりで館の中を案内してくださいました。
地元の木材をふんだんに使った外装と内装は素晴らしいの一言です。
ホールの音を研究した内装も上田の木で包まれ、
高音と低音の周波数による響きの違いまで考えぬいたデザインに驚きました。
建築に限らずデザインは用途を考えるので当然といえば当然なのですが、
これほどの細部にまで使う側に立った(しかも美しい)作品は
心を激しく揺さぶるものがあり、深く考えさせられました。
建築はやはり様々な知恵の集積なのですね。

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ホールの内装です。写真ではわかりにくいのですが、
地元の木材が惜しげもなく使われています。

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記念式典では写真の和太鼓演奏のほか、横笛、吹奏楽、合唱、コカリナ演奏という様々な音色が流れましたが、どれもとてもいい音がして迫力満点。ホールはやはり音がいいことが一番ですね。

上田の皆さん、開館おめでとうございます。
この場所で、素敵な活動の輪が広がっていきますように。

柳澤先生、お疲れ様でした。
記念すべき建築物がまたひとつできましたね。

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上田に行く機会があれば是非覗いてみてください。
ちなみに美術館では今、創作版画の祖、「山本鼎のすべて展」を開催中です。
結城昌子

ミツバチの一枚画コンクール
今日、山田養蜂場主催の「ミツバチの一枚画コンクール」の
表彰式がありました。
受賞したみなさんおめでとうございます。
実際に絵を描いたみなさんと直接会って話をすると、
それぞれの絵に対する熱意が伝わってきて、
審査員である私まで誇らしく思えてくるではありませんか。
3歳から74歳という年齢の幅、北海道から鹿児島までの地域の広がり、
そうそう今回はアルメニアとマレーシアのお友だちも受賞しました。

その席で、審査をご一緒したミツバチの研究者である
佐々木正己先生(玉川大学名誉教授)から伺った話が
私の心を熱くしたのでちょっと書きますね。

おなかを空っぽにさせたミツバチ10匹を箱に入れ、
そのうち1匹にだけ赤い蜜をお腹いっぱい食べさせて
箱に戻すとどうなるのでしょうか。
しばらくすると、なんと10匹全部のミツバチのおなかに
赤い蜜が確認できたのだそう。

1匹が口移しに他のミツバチたちに分け与えていたんです。
ミツバチってなんて素晴らしい生き物なんでしょうね。
ちなみに空っぽのおなかのままでいると
3時間ほどで死んでしまうのだそうです。

また、里山を撮り続ける写真家の今森光彦さんからも、
昆虫の話をたくさん教えていただき、にわか昆虫ファンになりました。

山田養蜂場、朝日学生新聞社のスタッフの方々、お疲れ様でした。

このコンクールの受賞作品はこちらでご覧いただけます.
ミツバチの一枚画で検索してください。

結城昌子


豪雨の鳴門、みんなありがとう!<2>
大塚国際美術館は、8月末日まで
「名画で体験 古代ローマめぐり」という夏休みファミリープログラムを
毎日おこなっています。
昨日はその一日ワークショップ「古代ローマの神々を探せ!」でした。

毎夏お手伝いさせていただいていますが
美術館のスタッフさんたちの情熱がすごい!のです。
楽しいプログラムの詳細はホームページをのぞいてみてください。

特に今年は必見です。
地元の鳴門教育大学や京都の美術大学の学生さんたちの協力が
大きいとはうかがっていますが、スタッフの方々、ボランティアの方々の
名画に対する愛情と熱意なくしてはとてもこれだけ親しく楽しめるものを
手作りすることはできないと思います。

この美術館では歌舞伎も開催されれば
恐い絵ツアーも開かれます。
名画に親しむためのアイデアが
あたかも名画のテーマパークのごとく満載なのです。
しかもそれが単なる受けねらいではないのです。

子どもたちの表情を見てください。
どうです。この、まじめに楽しそうな顔つき。
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かけつけてくださったボランティアさんとも記念撮影できました。
ありがとうございました。
皆さんの名画に対するパワーを受けて
私も巫女の衣裳を借りて、その気になっていました。(笑)

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さらに楽しい美術館をめざして年々変身していきそうですね。
期待しています。

結城昌子
(写真はすべて了解をいただいて載せています)

豪雨の鳴門、みんなありがとう!<1>
昨日、豪雨の徳島県鳴門市の大塚国際美術館で
恒例のサマーワークショップをみなさんと楽しんできました。
エネルギーいっぱいもらったよ。

今日も激しく降っているようで心配ですが、
激しい雨のなか、たくさんの子どもたち、お父さんお母さんが
集まってくれて、驚きました。

ありがとう。ありがとう

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終了時のみんなの記念写真です。
悪天候のため早めに館をあとにされたご家族もいらしたようですから
大賑わいだったことが分かります。
どうです? みんなそれぞれの「今日の守り神さま」と出会えて
幸せそうでしょ。

結城昌子

ミツバチの一枚画コンクール
今年も「ミツバチの一枚画コンクール」の季節がやってきました。
山田養蜂場さんが開催するこの絵画コンクール。
去年から始まったのに、いきなり子どもたちの部に
なんと3万もの作品が全国から集まりました。
驚きです。

この絵画コンクールが少し変わっているのは、
大人の部が設けられていること。
大人の方達にも、ミツバチと自然環境の関係を
知ってもらいたいということのようです。

締め切りの6月30日には
まだたっぷり時間があります。
あなたのミツバチへの思い、絵にしてみてください。
楽しい力作、お待ちしています。

詳細は下記です。
http:/3838.com/ichimaiga

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結城昌子

キッズインスピレーションの子どもたち
一昨日、伊勢丹新宿6Fのミニイベントコーナー
「キッズインスピレーション」で
ゴッホに挑戦のバージョン2を行いました。
バージョン2は「ひまわり」に挑戦です。
ここにいらっしゃる親御さんたちはもちろんのこと
子どもたちもみんな名画に関心が高いのです。

「ゴッホの絵本 うずまきぐるぐる」を読みながら
ゴッホの絵や人生の話をすると
みんなじっとこちらを見つめて、時には「ええっ」とか
「おおっ」とか声を出して関心を示してくれる。

絵を見る基本ですよね、これが。
もちろん黙って静かに絵を眺める姿勢も大切ですが
時には思わず奇声が上がってしまうのも当然。
だってあまりに自分のまわりにいそうにない人の描いた絵と
人生ですから。
すぐに向かう作品にも力が入ります。

こんな時に、今どきの再現のいい複製画と絵本、
そして発色のいい画材が、役に立ってくれます。

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結城昌子

アイキッズ マティスに挑戦!
新しい年が動き出しました。
子どもたちとの最初の会は、新宿伊勢丹さんアイキッズスクールでの
「マティスに挑戦!」の2クラス。
3〜5歳という子どもたちとの会ははじめての経験で、
ふたをあけてみないと。。と私の方が緊張するスタートでした。

マティスの色の力がスゴイのか
ここに通ってくるお子さんたちがしっかりしているのか。。
とにかく。。1時間ほどでみんな力作を仕上げてくれました。

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上の写真は2クラスめの小学校低学年の子どもたち。
自作が完成した時には「マティス大好き〜」なんて
口にしてくれるんですから、うれしくなったり
この年頃の子どもたちの吸収力に驚いたり。。

みんなありがとう。この日できあがったきり絵作品は
きっとみんなの一生の宝ものになると思うよ。

次回は場所をまた本館6Fのキッズインスピレーションに戻して
3月16日(日)のミニイベントです。

さて。春からは、NHKの「ラジオ深夜便」というシニア向けの
超人気番組で、月1でアートのお話をさせていただくことになりました。
詳細が分かりましたらまたUPしますね。
今年も楽しくアートと友だちになっていきましょう。

結城昌子

<絵を描く本>ができあがりました。
キッズイベントで盛り上がっていた昨日、
一冊の本の仕上がり見本が届いていました。

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きょうからアーティスト<1>
いろんな絵の具で絵をかこう!
フレーベル館 発行 です。

春に出した岩波書店の「だれでもアーティスト」(2月10日の記事参照)が
名画を見ながら挑戦してゆくスタイルが私自身のスタイルに
似ている内容だったのに対し、
この本は「とにかく絵に挑戦してみたい」子どもたちや大人たちに
向けられたイギリスの本です。

微に入り細にわたり、その説明の丁寧なこと。。。
教職課程も含め、美大でがっちり
絵や画材の勉強はしたはずだったのですが
「これで絵が描けなきゃ。。」と本のページから応援メッセージが
聞こえてくるほど、各種の描き方を伝えようとした内容豊富な本です。

広島在住の仲のいい赤間淳子さんに下訳をお手伝いいただいてから
半年以上かかる、膨大な作業でした。

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この本はそれだけ内容豊富なだけに
たくさんの読者に共有してみてもらおうと企画された本です。
(もちろんアマゾンなどでは購入することができるようですが)
図書館さん購入を考えて、価格は3800円(税別)!!

絵を描きたい、絵をつくりあげたいと熱望していらっしゃる方、
春には図書館で借りていただけると思います。
楽しみに待っていてくださいね。

結城昌子

伊勢丹新宿店での<キッズ>イベント報告
昨日の土曜日、伊勢丹新宿店6f<キッズインスピレーション>で
「ゴッホに挑戦」ミニイベントを行いました。
最初にみんなで「ゴッホの絵本」を読んで

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子どもたちの真剣な様子、どうでしょう?
それから「アルルの部屋」に挑戦。

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ゴッホの線に色を自由に入れていくんですから
思わずぐいぐい力がこもります。
えんぴつを寝かせてさらさら描くお子さんもいて
同じ台紙なのに、それぞれ個性が出るなあ
とあらためて考えさせられました。

30分ほどの制作時間を考えていましたが
どの子もものすごい集中力。
時間を延長して最後までぬりあげました。
挑戦してくれた子どもたち、暮れの忙しい時に
応募してくてくださったお父さんお母さんたち、
ありがとうございました。
忘れられない一日になりました。

p.s. 絵の具を提供してくださった
ファーバーカステルジャパンさん、ありがとう。

結城昌子

「ターナー展」ブロガーナイト
先ほどまで東京都美術館で
ブロガーナイトのトークイベントに参加していました。
鈴木芳雄さんとのトークです。

今回のターナー展。30代から60代までの作品を
順を追ってみることができる貴重な展覧会だと思います。
ターナーファンならずとも楽しめますよ。

ブロガーナイトに参加された方は約80名。
熱心に耳を傾けてくださりありがとうございました。
ところで、お詫びです。
私、大ウソを言ってしまいました。

モネとターナーのヴェネツィア風景を描いた場所が同じだと言いましたが、
厳密にはかなりずれていました。水辺に沿って800メートルほど。
モネは西の空を見て、ターナーは南を見て描いていました。
ちなみにモネの絵の右端に描かれた教会が
サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂で、
ターナーの絵の中央右寄りに描かれた教会です。

見た時の空気感の印象がハッとするほど似ていたので、
どこでどう思い違いしたのか、勘違いしていました。

とはいえ、普仏戦争を逃れてロンドン滞在中に見たターナーから
強い影響を受けたモネが、ヴェネツィアを描くとき、
ターナー作品を思い出さないはずはないと思うのです。
下の絵を見比べると、全然違うのにどこか似ている。
空気感が似ていませんか。
皆さんの印象はどうですか?

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ターナーのヴェネツイア

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モネのヴェネツイア

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モネの描いた場所に立って撮影した写真

残念ながら右手のサンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂は
工事中で幌がかかっていて優美な丸屋根が角張って映っています。

それにしてもターナーはやはりいいですね。
アカデミックでありながら
絵画の可能性への挑戦者でもあるなんて、格好良すぎです。

関係者の皆さま、お疲れさまでした。
ありがとうございました。

結城昌子

伊勢丹新宿店でのプチ<キッズ>イベント
12月28日、伊勢丹新宿店6Fのキッズインスピレーションという
ミニイベントコーナーで、「名画に挑戦!」イベントを行います。

詳しくは、キッズインスピレーションのスケジュール案内ページ
(リンクしています)で。内容はこんな感じです。

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年末の慌ただしい時ですが、
ご興味のある方はお申し込みいただければ。。。と思います。
親子でお出かけください。

p.s. 1月19日には隣の伊勢丹会館にある教室で発展形の「名画に挑戦」を行います。

結城昌子

第一回ミツバチ一枚画コンクール
山田養蜂場さんが主催する「第一回ミツバチ一枚画コンクール」
の選考会と表彰式が終わりました。
選考委員の一人として、力作の数々を間近で見せていただきました。
3万点を超える応募総数の中、(第一回というのに)
最終選考作品のレベルの高さにびっくり。
幼児の部の大賞は、埼玉の小林将光くんに決まりました。
こんなミツバチ、かけそうでかけませんよね。

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選考会の途中、玉川大学の佐々木教授から
興味深い話を教えていただきました。
<ミツバチはピカソとモネの絵を見分ける>という話。
いったん「こちらがピカソ、こちらがモネ」と教えると
次からピカソとモネの他の作品を見せても、それぞれ見分けるそうです。
そんな学術研究が海外の有名科学誌で発表されたそうです。

驚きました。ミツバチってすごい。
最近遅まきながら、傑作の持つオーラ(周波数・波動)というものの存在を
なんとなく感じるようになっている私。
大画家が作り出す画面には、画家毎にオリジナルの周波数帯が
形成されていて、ミツバチはそれを読み取るということなのでしょうか。
皆さんはこの報告、どう考えますか?

結城昌子

「日本美術の技」の旅
雑誌サライの連載「日本美術の技」も二年目に入りました。
月刊誌の連載は、朝日小学生新聞の連載のように週一で巡っているわけでは
ありませんが、一ヶ月ってあっという間です。

この秋は、奈良、會津、東京、茨城と足をのばしました。
奈良は墨の都でもあり、古くからの伝統が今もきっちり継承されて
います。その伝統に「よい墨になるか否かはニカワしだい」という
墨運堂・松井会長の研究が加わって、奈良の墨は新しい局面を
迎えているようです。
「結城さん、墨を使った作品作りにもぜひ挑戦してください」との
言葉をいただいて、墨と筆を使った日本風な絵本作りへと
背中を押された気分です。いつか挑戦してみたいですね。

それにしても今も油を燃やした煤から、それを集め練り上げ墨をつくっている
人々がいることに、感銘と刺激を受けた取材になりました。

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(宮地工 撮影)

結城昌子

大塚国際美術館のモザイク画
8月から更新できずに、秋を通り越して冬を迎える時期になって
しまいました。朝晩寒くなってきましたが、
皆さまお元気でしょうか。
この間のこと、いくつか書いておきたいと思います。

大塚国際美術館での夏のイベントで
一枚の興味深いモザイク画と出会いました。
「ナイルモザイク」というその絵。
ナイル川の上流から下流までを一枚の絵とした楽しくて
ちょっとふしぎな作品です。

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大塚国際美術館には、有名な
「アレクサンダーモザイク」もあってモザイク好きの私は
うれしいのですが、このナイルモザイクには驚かされました。
ちょうど「洛中洛外図・舟木本」の謎を追いかけていた毎日だったことも
あってか、それぞれの場所での暮らしを細かく表現している感じが
(上流では人々が弓矢で動物を追いかけ、
下流では宮殿でお祭り騒ぎをしています)

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「いつでもでどこでも画家の目って変わらないな」という思いに
つながり、ひとり悦にいっていました。
おもしろい絵です。
徳島の大塚国際美術館を訪れた際には、ぜひチェックしてみてください。

結城昌子

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